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医師としてできることできなかったこと―川の見える病院から (講談社プラスアルファ文庫)

細谷 亮太
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医師としてできることできなかったこと―川の見える病院から (講談社プラスアルファ文庫)の詳細
  • おすすめ度:まだ評価されていません。
  • 出版社:講談社
臨床医学書の人気トップ10
医師としてできることできなかったこと―川の見える病院から (講談社プラスアルファ文庫)のカスタマーレビュー

「こんな医師に出会えたら幸せ」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2007-11-11

細谷さんの人柄をあらわすかのように優しく温かなものに溢れた本です。
自分の子供が重い病気にかかったらとても辛いと思います。
細谷さんのような目線で治療に一生懸命にあたり、気持ちを分かち合ってくれる医師がいるというだけで、病を見守る家族たちがどんなに救われることでしょう。
彼のように気持ちを込めて医療に取り組む人に訴訟などということもないだろうなと思います。
医師に限らず、この国のいろんな職業につく人たちが細谷さんのように仕事に取り組めることができたらすばらしいですね。

生きていることに感謝すると同時に、良心をすり減らして生きていかなくてはいけないのかと落ち込むことも多い世の中で、細谷さんの生き方にも元気をもらえます。
若い方にぜひ読んで欲しい本です。

「小児がん患者への温かい視線」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2007-10-30

小児科医が少なくなっている。子供が少なくなったせいだけではなく、
医者としてリスクが高すぎることも一因だろう。
本書は、小児がんの治療をライフワークにしている著者が、
子供達や家族との交流を綴ったエッセイである。
何げない文章の中に、医者としての誇りと、
患者への愛が感じられる。
「生きることをこどもたちが教えてくれた」という見出しが、
決して嫌味でも何でもなく、
素直にこちらに染み込んでくる。
美しいエッセイだ。

「思いやり」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2006-07-28

この本を読んでまず思うのは、著者の人格のすばらしさです。また、その周りのスタッフの真心のこもった対応に心が震えます。私ももっと志の高い人間であったなら、ちゃんと勉強して医学の道を選びたかったと思わせるほどです。(多分無理だったでしょうけれど...)どうしても救えなかった幼い子供たちのそれぞれの切なさに涙が止まらないお話もありました。毎日生きていることの大切さ、思いやりのすばらしさを心に刻んだ一冊となりました。

「生きていることの意味」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2004-10-21

泣いた。自分も聖路加国際病院には行ったことがあるが、あの病院の一角で、こんな悲しくも尊い命のドラマが繰り広げられているなんて想像もできなかった。自分が白血病の治療・研究に直接貢献できる医師・医学者でないことが悔しい。
陳腐な言い方かもしれないが、生きているということは何と素晴らしいことなのだろう。面倒臭いことを避けるような生き方はもうやめにして、困難な課題に率先して取り組むことにしよう。

「番外編の四国遍路記に注目」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2004-01-03

著者は聖路加国際病院小児科医師。本書は、著者が40代のときに20年間の小児科医師としての活動を振り返って、心に残る患者との触れ合いを回顧した『川の見える病院から──がんとたたかう子どもたちと』(岩波書店,1995年)を文庫化したものです。白血病など難しい病気の子どもたちとの心あたたまる触れ合い、無念の思い、家族との交流などのエピソード集です。

10年を経て文庫版として再刊されるのを機会に、50ページほどの「番外編・二百人の子を背負って──四国歩き遍路の十日間」が付け加えられました。2003年3月、勤続30年に支給された10日間の休暇をつかって四国を歩いた記録です。著者は7日間で室戸まで到達するほどの健脚ですが、成り行きで泊まった善根宿で叱られたり、慣れないコインランドリーの乾燥機にとまどったりといった事件もあります。

日常は、小児科医という仕事がら次々に問題を解決しながら多忙で寸断された時間を過ごす毎日なのでしょう。歩き遍路では、それと対照的に、自然の中で持続する時間にどっぷりと心身を任せる感覚を存分に味わっておられます。

「二百人」というのは、勤続30年の間に見送った子供たちの数です。表題の「できなかったこと」という言葉に、力及ばずその命を救えなかった子供たちへの思いがこもっているようです。