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逃げろ、ボクサー (角川文庫)

山際 淳司
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逃げろ、ボクサー (角川文庫)の詳細
  • おすすめ度:まだ評価されていません。
  • 出版社:角川書店
逃げろ、ボクサー (角川文庫)のカスタマーレビュー

「優しさにあふれる山際マジック」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2008-06-08

山際淳司という作家は、本当に人間が好きなんだな、と思う。
陽の当たる場所で活躍した人を書く時も、そうでない人を書く時も、いつも視線が優しい。
特に葛藤を描く時は、当事者になりきっている。
だから、読み手の心にダイレクトに響く。

表題作の『逃げろ、ボクサー』は、ボクシングの世界チャンプ大橋秀行の兄・大橋克行の物語。
大橋にこんな兄がいたことを私は知らなかったのだが、大橋克行の人間臭さは嫌いじゃないな、と思った。
実際に彼と接すると、また感じ方も違ってくるのだろうが、山際淳司の視線という優しいフィルターを通して接すると、欠点さえも魅力的に感じ、とてもいいヤツに思えてくるから不思議だ。

本書では大橋のほかに、三好泰宏、長崎啓二と田尾安志、カイザー田中、蔦文也と水野雄仁、石井直方、三宅豊の物語が、人間好きのあなたに読まれるのを待っている。