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ラグビー・ロマン―岡仁詩とリベラル水脈 (岩波新書)

後藤 正治
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ラグビー・ロマン―岡仁詩とリベラル水脈 (岩波新書)の詳細
  • おすすめ度:まだ評価されていません。
  • 出版社:岩波書店
ラグビー・ロマン―岡仁詩とリベラル水脈 (岩波新書)のカスタマーレビュー

「同志社ラグビー」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2007-05-24

先日、亡くなった「強豪同志社ラグビー部」を作り上げた岡仁詩とその周辺の人物にスポットをあてている。

自主性を重んじた岡の指導。

それが、見ていて面白い同志社ラグビーを作り上げたのだ。

だがその裏に、岡が密かに心に秘めた思いがあるということが、この本を読んで分かった。

「懐かしい・・でも未来への布石となる本」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2007-02-20

岡仁詩氏といえば、いわずと知れた同志社大学ラグビー部の顔である。その岡さんの半生をまとめたのが本書です。
タイトルにもあるとおり、岡さんを源流とした多数の水脈が京都・関西を中心に日本ラグビー界の隅々にまで行き渡っていることが判ります。それは関東を源に発するものとは質を異にし、それは岡さんのパーソナリティと京都という風土が大きく影響していることが良くわかります。

それら影響を受けた面々を見てみると、あらためてその凄い陣容に驚きます。宮地克実氏(元三洋電機ラグビー部監督)から往年の名ウィング坂田好弘氏、日本代表のロックを支えた林敏之、大八木淳史両氏、前日本代表監督萩本光威氏、ご存知平尾誠二氏等等。日本ラグビー界に大きな影響を与えた方々のオンパレード。
私も学生時代に同志社大学と対戦する身でありながら、当時のスターティングメンバーの凄さと憧れの感情は禁じえないものでした。ゴア木村(プロップ)、大八木を筆頭とした破壊力のあるフロントファイブに浦野、武藤という運動量豊富なバックロー陣から供給されたボールが、SH児玉からSO松尾、CTB平尾へ球が展開されたときの心躍る感じは忘れられないものがありました。これらの才能溢れるメンバーが、それこそ自由奔放にグラウンドを駆け巡り獲得するトライは、何か必然的なものを感じたものです。

岡氏への影響を与えた人物として星名奏氏の半生も語られています。私は星名氏のことを伝聞(先輩やOBから)でしか聞いたことがなく伝説上の人でありましたが、ここにこれだけ詳しく語られているのは非常に嬉しく、「こんな人だったのか」と感慨にふけってしまいました。このことも本書の大きな価値であるとも思います。

本書は、岡氏の半生を綴ることで関西ラグビー界の復権と日本ラグビー界発展の一つの考え方を提示していると思います。
ラグビーファンの方は必見の一冊です!

「教育者と企業人」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2007-02-19

 ラグビー指導における「教育関係者」の果たす、また果たしてきた役割を再確認する時期に来ている。営利主義、成果主義がはびこるこの社会において、ラグビーの世界にも何を勘違いしているのか、これらの諸悪が忍び寄っている。
 それらを完全に払拭し、社会を正常化すらする力を岡先生のこの書はもっている。
 ラグビー関係者だけでなく、「教育」に携わる方々にもぜひ読んでもらいたい一冊である。

「ラグビーロマン」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2006-12-16

同志社ラグビーは関西に住む者にとって、関西的なエッセンスが凝縮されているように思います。その監督であつた岡仁詩氏の指導とはを、考えさせられる本です。4年間で学生に出来ること、教えられる事はそれほど多くはありません。指導法の確立が基点なのでしょう。
私は、個人的に林が好きでした。本当にあの頃世界レベルに達した日本人だったからです。
その後、平尾、大八木などを輩出しています。花園に足を運ぶと西高東低である事がよく解ります。今では、大学ラグビーでも関西出身者が多く東京の大学で活躍しています。大学では、東高西低になりますが残念です。きつい、汚い、危険と3kが揃った中に本当の精神性が磨かれ、それがスポーツの原点のような気がします。

「同志社ラグビーの素晴らしさの一旦がかいまみれる本です」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2006-11-26

長く、同志社大学ラグビー部の指導者を務めた岡仁詩氏を中心にして、ラグビーの歴史を振り返った本です。
印象的であったのは、岡氏の指導法。「何々せよ」的命令で、長時間のスパルタ練習をさせるのではなく、「何々もあるのでは」的アドバイスと、1.5時間の練習しかせず、練習であれ、試合であれ、後は、学生の自主的な判断に任せるもの。確かに、目前の試合の勝利にこだわるのであれば、前者が効率的なのでしょうが、学生一人一人のその後の長い人生を考え、「わずか4年間のラグビー部体験で得られる物とは」を念頭においた指導法に共感させられます。その指導法が長い目で見て、学生たちに有益なことは、文中で紹介される同志社大学ラグビー部OBに、他大学OBよりも、個性的な指導者たち、あるいはラグビーを離れ、社会人として活躍する人が多いことからも伺えるのでないでしょうか。
ラグビーから、広く「教育とは何ぞや」「人生とは何ぞや」まで考えさせてくれる良書。