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救命センターからの手紙―ドクター・ファイルから (集英社文庫)

浜辺 祐一
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救命センターからの手紙―ドクター・ファイルから (集英社文庫)の詳細
  • おすすめ度:まだ評価されていません。
  • 出版社:集英社
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救命センターからの手紙―ドクター・ファイルから (集英社文庫)のカスタマーレビュー

「ドクターの本音が赤裸々に語られる。命ってなんなんだ?」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2007-10-18

救命センターの長としての本音が赤裸々に語られています。読みやすいです。

自殺をしようとした人の命と、不慮の事故で救命センターに運ばれた命
どちらが大切か?どちらを優先的に救うべきなのか?

肉親が突然事故に遭い、救命センターで医療行為を受けたがあえなく
ご臨終。死に目にあえなかった遺族に対して、
高額の請求書をつきつける事に対しての苦痛。

植物状態になってしまった人間を介護するのは、家・土地・それまでの財産を全て
吐き出してしまい、それでも終わりが無いという苦痛。

個人的には、
現在のとにかくまず救う、という行為に対して、疑問が生じてきましたし
安楽死も選択の一つにするべきだとの考えも強くなりました。

いろいろ書きましたが、著者は、難解な医学用語も非常に噛み砕いて
説明しており、分かりやすい。
オススメです。

「命を扱っていながら重くない一冊」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2007-01-14

 本屋で何気なく手にとった一冊の本・・・それがこの本でした。救命センターに勤務する一人の医師が、読者にあてて書く手紙形式になっています。大都会の中で、生と死の狭間で揺れ動く人間の極限の姿を、医師の立場から冷静に且つひょうひょうと訴えかけている・・という感じでサラッと読めます。人間の命の尊さ、はかなさが、そこはかとなく嫌味なく伝わってくる一冊です。

「雨の季節になると、この救命センターを思い出す」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2006-06-12

 梅雨の頃になると思い出す「救命センター物」のこの1冊。雨を命の水、生命の源と思えばいいのか、悲喜こもごも入り混じった涙と受け止めればいいのか・・・はともかく。主人公の医師は、自ら涙を流す事ができない代わりに、いつも雨の中に佇むがごとく、我々読者に手紙をしたためる。
 
 冷静にならざるを得ない立場、距離を置かなくてはやっていられない非日常的な日常、医療技術と現実との狭間に率先して立たねばならぬ呻吟・苦悩・怒り・焦燥。若き研修医たちへの暖かい厳しいまなざし、また、厳しい指導。軽妙にも見えるやり取り、迫力のある怒声怒号、器具の音、無影灯の眩しさまでも伝わってくるような筆力に圧倒される。

 医療現場の戦場・最前線とも言える救命センターの姿を垣間見たい人、医学を志す人、人の命を思う人、福祉を考える人、いろんな人に知ってほしい「世界」の一つだ。

「医師である前にひとりの人間」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2004-10-07

24時間救命救急とかERといえば、ドキュメンタリーやドラマが流行り、「なんか大変そうだけどER勤務ってカッコイイ」と受け止めている人が多いことでしょう。でも、この本は実際のER勤務医である著者の経験談として、せっかく救命しても植物人間にしてしまったことへの空しさや患者の家族から怒鳴られる無念さ等の話が溢れています。救命救急だからこそ起こる悲しい厳しい現実の裏側が、苦悩の生の声が、心を打ちます。医師というより一人の苦悩多き人間=浜辺医師の魅力にどんどん引きずり込まれ、これが本当のERの現場だとわかる一冊です。

「世評が定まった名エッセイ集」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2004-01-03

 浜辺ドクター2作目のエッセイです。内容を認められて、めでたく日本エッセイスト・クラブ賞を受賞しました。

 今回も、舞台は同じ下町の都立病院の救命センター。前作ではナースが狂言廻し役をつとめていましたが、今回は、新米医師が進行役をつとめています。各話のボリュームも増え、たとえたら徳用袋スタイルだった前作に対し、今回は箱詰めの高級菓子スタイルです。面白さはアップしていますが、ネタに対するスタンスは変わっていません。相変わらず、浜辺医長は、新米医師を怒鳴ったり、ナースをからかったりして楽しそうですが、心の中はいつも晴れません。(勤務が一段落して、窓の外を眺めると、いつも雨降りです。)患者に冷酷な告知をしたり、植物人間を作りだしたり、家族の絆をこわしたり、つくづく医者って罪深い存在だなあと思い、なんで、こんな因果な商売を選んだんだろうと思いにふけりながら、でも、やっぱり今の仕事が向いているし、好きなんだなと納得しているかのようです。気を取り戻して、仕事、仕事・・・。そんな浜辺ドクターのところへ、今度はどんな患者が運ばれてくるんでしょうか?それは、本書でのお楽しみに。(内容は保証。本書に比肩しうるのは、かの傑作マンガ「おたんこナース」くらいです。)