「日本の小児救急医療の問題点と、提言」 おすすめ度:
投稿日:2007-07-04
小児医療に関わる者です。好著だと思います。
書きたいことは色々ありますが、一点に絞ります。
岩手県の乳児の事例、こうしたことは以前はなかったことなのだろうか?(それとも…。)
現在日本では、少子化が進んだ地域ほどこうした事例に出くわす頻度は稀になる。おそらく地方では数年に1例程度だろう。
問題は、そうしたレアな事象に常時対応できるような小児科救急の体制を、本当に構築できるかどうかだ。具体的かつ現実的な方策としては、本書最後でも提案されている「小児センター病院」を地域ごとに設置し、そこに限られた人的資源を集中する、ということなのだろう。
個人的にはそれで本当に良いのか、という思いもありますが…。
「現状を知るために」 おすすめ度:
投稿日:2005-08-25
小さいお子さんがあまり手がかからずに順調に過ごせている方にオススメします。ただ、身近に同じような境遇の方がいたら辛いのかも知れません。お話は悲しい実話がベースです。
立場が異なり、双方の言い分が食い違うことが多い関係の、医療する側とされる側を、1つのテーブルに着くまでの過程が描かれているので、双方の問題点(の一部)がわかりました。
本に出てくるご家族から奪われた尊い命を無駄にしてはいけません。大きな問題を一気に変えることはできないかも知れませんが、小さな自分でもできることは何か、しっかり考えて行動をしなければならないと思わされました。その問題認識と次の行動について、きっかけを与えてくれることになると思います。
「一研修医の視点から:お母さん必読」 おすすめ度:
投稿日:2005-07-21
小児救急の不備が叫ばれて久しいです.この本にはその被害者が取り上げられています.しかしその被害者に対し,日本のマスメディアは現場を口先だけで責めます.しかしそれは理想と現実のジレンマを産み,さらなる過労死と悪循環を作り出すだけです.
この本はそんな「もう一方の被害者」についても取り上げています.その点でこの本は,真の意味で小児救急の不備をレポートしていると言えます.世のお母さん,この本は必読です.
「小児科医杉原のオススメ」 おすすめ度:
投稿日:2005-06-06
「この本は、絶対に電車の中で読まないで下さい」
僕は、中央線でこの本を読みながら涙がとまりませんでした.3部構成になっていますが、特に自殺された小児科医の話は私にも大きく関わっています.
小児科医としてもこの先生の苦労はとても分かります.それにもまして、私の恩師であった飯倉洋治先生との繋がりを再確認することができました.
本書のくだりにもでてくる40人ほどの小児科医が集まって弁護士さんと相談したあの会議は昭和大学の17F,第2会議室で行われたものです.あのとき、私も現場にいたのです.一人の教授が暴言を吐いたことをはっきり覚えています.「小児科医の待遇を改善するには保険点数をあげて儲かるようにしないとダメに決まってる」僕はその時、書記の仕事をしていましたが思わず~~「バカヤロー」と怒鳴りつけたくなりました.お前のような小児科がいるからいつまでたっても小児医療は改善されないんだ.現場にいる人間がどんな気持ちで毎日毎日、命を削りながら頑張っていると思っているんだ.カネが欲しいからやってるんじゃあない、子どもたちが困っているから自分の身体なげだしてやっているんだ!いい加減にして欲しい!
あの現場に智子さんもいたのでした.飯倉洋治教授の葬儀、あの現場にも私はいて医局員として場内整理をしていたのです.
その現場も
この本はすべての子どもをもつ保護者の皆様に現状を知っていただくために是非、読んで欲しい1冊です.
「考えさせられる問題提起の作品!!」 おすすめ度:
投稿日:2005-05-04
今まで小児科(こども)のことなんて考えたこともなかった。
自分が小児科に受診したことなんかとうに忘れてしまっているし、まだ母親にもなっていないので自分と全く無関係な世界のことのように思っていた。
しかし、友人に勧められこの本を読んでみて、その考えは全く変わり、そしてこのままじゃ安心して子供を育てられない。。。と思った。
家族を失い、悲しみの中にいる家族はもう二度と同じ事を繰り返さないように、と行動されている。
こどもを守る為にも、医者を守る為にも(小児科医が自殺している・・・)自分にも何が出来るのか考え、実際に行動を起こすことが重要だと思う。
その為に今自分ができることは、感想をかき多くの人にこの本を読んでもらうことだな、と思って、皆さんにも推薦したいと思います☆