「教科書と呼ぶには少し抵抗があるが良書である」 おすすめ度:
投稿日:2005-05-05
本書のタイトルを見ると脳科学への入門書のように聞こえるがそうではない。
一通りの解説はなされているので教科書と呼べなくもないのだが、何ら予備知識を持たない専門外の人が本書を読んだなら洗脳されそうである。
逆に言えば、ある程度の予備知識があれば非常にエキサイティングで面白い。
著者の言葉で言えば、臨界値を超える量の知識があれば相転移が起きることだろう。
その意味ではお薦めの本である。
少なくとも私は7章をとても面白く読んだ。
7章を勇み足ととるか脳科学の未来へ向けた問題提起と見るか、読者にその判断が任されている。
「脳研究の主流を熱い思いとともに」 おすすめ度:
投稿日:2004-12-12
脳科学について,解剖学,生理学から回路網,複雑系まで,現在の主流をひととおり丁寧にやさしく解説。
前半で脳の構造,基本特性を淡々と述べた後,4章あたりから著者の情熱が噴出。回路網としての脳をどう捉えることができるのか,既知の事項と,方法論の解説とを織り交ぜながら,熱く語られる。
いわゆる文系読者を念頭にしている感があるが,決して本質を逸らさない信頼できる内容を備える。特に後半は,あらゆる業界の読者にとっても知的興奮をもたらすものだろう。
巷にあふれる売れ筋系似非「脳」本とは一線を画す,本物がここにある。薄くて軽いが,内容はたっぷりの一冊だ。