「人の心の不可思議さを実感」 おすすめ度:
投稿日:2007-07-16
およそ人間の心というものは、我々が日常的に考えているよりも遥かに複雑で神秘めいたものがあるようです。すなわち、無くなったはずの腕に激痛がはしったり、麻痺して動かなったりする(!) 「幻肢」、自分の体も含めて左半分の世界を喪失する「半側無視」、特定の人に対する愛着を感じられなくなったが故にそれらの人々を偽者と思い込む「カプグラ・シンドローム」などなど、想像及ばぬような不思議な病理が、世の中には実際に存在するのだとか。
本書は、これらのシンドロームを、心理学や精神病理の側からではなく、神経学の方向からアプローチすることにより、脳と心の一筋縄ではいかない関係に迫ろうとしています。そして更には、側頭葉てんかんと宗教感覚との関係や「クオリア」の問題を通じて、「意識とは何か」、「自己とは何か」という大問題に、西洋科学が取り組んでいく可能性を示唆しています。
専門用語も少なからず登場するものの、全般的には平易で洒脱な語り口であり、楽しく読める本だと思います。人の心の不思議さに問題意識をお持ちの向きには、読んでみて損はない一冊だと思います。
「とにかく面白い脳の本」 おすすめ度:
投稿日:2007-05-14
何度も読み返してしまうほど面白い。著者は脳神経学者であり、幻肢治療のスペシャリストである。幻肢というのは切断した腕などが無いにもかかわらず、存在しているように感じる現象で、ひどい激痛を伴うこともあるが治療方法がなかったのだ。それを実に簡単な方法で治療した名医でもある。
また、本書のキモは、脳の局所的障害によって生じる異常な事例の紹介である。半側無視という症状を示す患者は、知性は普通なのだが世界から左が消えてしまい、お化粧も顔半分しかしなかったりと凄いことになる。他にも興味深い症例はわんさと出てくる。
似た内容の本では世界的にベストセラーになった『妻を帽子と間違えた男』があるが、私の所見ではこちらの方が5倍は面白い!
これほど知的好奇心を刺激する本も珍しい。とにかくおすすめの一冊である。
「ラマチャンドランと言うインドっぽい名前も好き。」 おすすめ度:
投稿日:2007-04-10
オリバー・サックスからラマチャンドラン。ラマチャンドランからアマルジャンへと私の場合は続きました。脳の側頭葉にある「神の回路」については私の脳がショートするぐらいおもしろかったです。本当は難しいことなんだろうけど、文章も分かりやすいし、最後まで楽しく読めました。「脳のなかの幽霊、ふたたび」もあります。
「脳科学の将来性を強く感じる一冊」 おすすめ度:
投稿日:2006-11-11
リハビリテーションにおける「認知運動療法」に関心をもっている私にとって、非常に示唆と、勇気を与えてくれる本でした。2回読みました。ニューラルネットワークに辟易していた私にとっては、ラマチャンドラン氏の現実的で、革新的な研究手法に教えられること大でした。そして感心するのは、臨床の現場で、柔軟かつ臨機応変に実験や、観察を行い、それが脳科学の知見に裏打ちされたものであるということです。今や脳科学の知見は膨大ですが、理論不在の中で、本書は今後、重要な役割を果たすのではないかと感じます。
「とにかく面白い」 おすすめ度:
投稿日:2006-09-03
文字通り面白かったです。
訳者も(私のキライな)養老孟司もみんな口を揃えて「とにかく面白い」と言ってる通りです。
ちなみに、著者は前書きで「カール・セーガン、スティーブン・ジェイ・グールドの著作を楽しんだ」と言ってますが、私も一緒ですね(^o^)
まあ、レベルは違いますが・・。